ジョギングのやりすぎは「太りやすい体」をつくる!?

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「やせるなら、ジョギング!」と気軽に始める人が多いダイエット法ですが、ちょっと待って! ジョギングで減量できても、長年蓄えた脂肪だけでなく大切な筋肉まで失っている可能性が高いのです。せっかく理想体重になったのに、メリハリのないボディではもったいないですね。

「適度な有酸素運動はメリットが多くおすすめですが、やりすぎると太りやすくやせにくい体になるデメリットがあります」とフィットアゴー!の開発者である川人将裕さん。常々、スポーツクラブでもトレッドミルで走るだけの人が多いことを残念に思っていたそうです。今回は川人さんにジョギングを有効活用して「しなやかでやせやすい体」をつくる方法を教えてもらいました。


川人 将裕(かわひと まさひろ) 

フィットアゴー!開発総指揮。世界クラスのアスリートも担当するトップトレーナー。好きな有酸素運動は縄跳び。 


Q&A UCP3&筋肉量低下で「太りやすくやせにくい体」に 

まず有酸素運動のメリットを教えてください

有酸素運動には、健康的なメリットがたくさんあります。体内に蓄えられた脂肪をエネルギー源として使うため、減量効果があります。さらに、心肺機能を高める、生活習慣病を予防・改善する、睡眠の質の改善、ストレス軽減などなど。特に女性にとって見逃せないのは、適度に骨に刺激を与えるため、骨粗しょう症の予防につながることです。 

有酸素運動のデメリットは?

過度にやりすぎると脂肪だけでなく、筋肉まで消費してしまうことです。
筋肉は基礎代謝を上げる、血液やリンパの循環を促すなど重要な役割を担っていますが、30代半ばから毎年0.5%減少していきます。その上、ジョギングなど有酸素運動だけをやりすぎていると、筋肉の減少はより加速します。

もう一つの問題は、ダイエットに重要なUCP3が減ってしまうことです。 

UCP3ってなんですか?

UCP(脱共役たんぱく質)は、全身の細胞の中にあって、熱産生の働きがあります。

UCPが減ると、体内で効率よく熱が発生できなくなり、基礎代謝の低下につながり、太りやすい体になります。 UCPにはいくつか種類がありますが、過度な有酸素運動で減ってしまうのが、筋肉に存在するUCP3です。

たとえば、長距離ランナーは無駄なエネルギーを消費しない体が必要なので、UCP3が少なくなります。いわゆる燃費のいい体になるのですが、大会を終えたり、練習をやめたりした途端、太ってしまいます。
私たちも有酸素運動だけを続けていると、UCP3の働きや量が低下してエネルギーを消費しにくい「太りやすい体」になる可能性が高いです。

ジョギング+5分筋トレで「しなやかでやせやすい体」になる!

健康的なメリットが多いジョギングですが、毎日1時間はやりすぎです。ダイエットに適切なのは、週3回各30分程度です。そして、有酸素運動を有効に活用するためには、筋肉とUCP3を増やすことです。 

UCP3は筋肉の速筋繊維に多く含まれています。有酸素運動だけを続けていると筋肉内でのUCP3は減少し、筋トレをすると増えていきます。 

1日5分の筋トレを加えるだけで、ボディメイクされた「しなやかでやせやすい体」づくり」ができます。 

●しなやかで「やせやすい体」になる!● 
有酸素運動は1回30分週3回程度で脂肪を燃焼

   
週3回5分筋トレで筋肉&UCP3を増量 
   
基礎代謝が高くボディメイクされた「しなやかでやせやすい体」に!

UCP3を増やす5分筋トレ

●筋肉&UCP3増量で脂肪燃焼アップ! 

有酸素運動は意外とカロリー消費量が少ないです。たとえば、60kgの人が30分のランニングで消費するのは261kcal。一方、筋トレの場合は筋肉量とUCP3が増えて基礎代謝がアップし、安静時にもカロリーを普段より多く消費し続けます。
筋トレ効果をよくするためには、食事も重要です。ダイエット中は、絶食など過度な食事制限をしがちですが、絶対にやめましょう。1日の摂取カロリー内で栄養バランスよく食べることで効率のよい脂肪燃焼が期待できます。

●5分筋トレ 

継続するために時間帯にこだわらず自分の都合のよい時間に行うとよいでしょう。走る前に行うと脂肪燃焼効果が促進します。脂肪燃焼が期待できます。
ジョギングに限らずさまざまな運動を継続するためにも、関節の保護をする5分筋トレはおすすめです。


ワンレッグスクワット

バランスを取りやすいように両腕を前方に伸ばします。浮かせた足の膝がなるべく曲がらないように、片足で屈伸します。モモやお尻の筋肉の収縮を意識できればGOOD!
片足ずつ5~10回ほどやってみましょう。


ワンレッグデッドリフト 

前方に伸ばした両腕を頭上に掲げながら、浮かせた片足を後方に上げ、体をねかせます。上げた方の足の付け根のお尻の筋肉と、腰から肩にかけた背中の大きな面の収縮を意識できるとGOOD!
片足ずつ5~10回ほどやってみましょう。

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